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ブログAd Innovatorの記事から。
原典は、調査会社eMarketerの「How Do You Measure Success?」という記事。
米国の約2/3の企業が、マーケティング上の成功尺度を持って運用しているのだという。
面倒がらずに、チャート化された指標を上位より掲記してみよう。
とこんな構成だ。比率(パーセンテージ)からすると、上位3指標が重要ということになる。
マーケティングに求めるものが、計測可能なものと扱われていることに注意したい。
逆に、下位になってくると「認知度上昇」や「既存顧客維持数」と、いかにも従来からのマス広告的な指標が登場する。しかしそれも、いかに計量的に確認するのかという指向性が見える。
ちなみに、ここでマーケター達の念頭にある「マーケティング」基盤は、
Ad Innovator via kwout
メディア・パブのポスト「NYタイムズ,編集スタッフを100人削減する一方で,デジタル部門の14職種を募集」から。
衝撃的、かつ象徴的な情報である。オンライン・メディアの編集職に従事する人々は、心して読むべきだ。
The New York Timesはすでに編集スタッフの削減計画を発表しているが、同時に求人活動も行っているらしい。
採用職は大きく、「Software Development」と「Design」だという。
それぞれ詳細を引用しておく。
Software Development:
Design:Senior Software Engineer
Software Developer
Sr. Web Developer
Systems Administrator
Software Developer
Web Developer
Online Advertising System
Senior Platform Engineer
My SQL Database Administrator
悲しいことに、上記のそれぞれは、いずれも「編集職」からのスキル変更し得るようには見えない。Web Designer-Flash & Web Standards Expert
Design Technologist
ブログPublickeyのポストから。
米国で急成長の、アグリゲーション型ニュースサイト「Huffington Post」での試みについて述べられている。
一言でいって、正解だと思う。グッドアイデア。
上記記事でこう述べている。
読者に記事タイトルを決めてもらおうという発想は、積極的に読者とともにメディアを作り上げていこうという考えを持った、インターネット時代のメディアな らではの発想のように思います。いままで記事のタイトルを決めることは編集者の役割であり、ある意味でそこは聖域でした。しかし、そうした編集プロセスを 読者に対してオープンなものにするというのは、メディアに起きている大きなトレンドの1つです。
まさしくそうだと頷きたい。
編集者の“特権”についての、自然な見直しや変化が生じなければ、ソーシャルな力を味方に付けることができなくなるだろう。
このようなことを、嗅覚鋭く変身するエディタ達が、これからの主役となる。
記事タイトル? 読者に考えてもらおうよ! というHuffington Postの実験 - Publickey via kwout
季刊雑誌「考える人」2009年秋号に、インフォバーンの小林弘人氏のインタビューが掲載された。
ここに、オンライン・メディアのあり方を問う興味を引く発言が盛られている。
それは以下のようなくだりである。
新聞、雑誌といった紙媒体やテレビ・ラジオといった電波媒体、そしてウェブなど、個々のメディアの特性の違いは、それが依拠するインフラの設計思想に織り込まれています。即ち、コンテンツとはそれを伝播する装置の意図にあらかじめ囚われるため、同じ思想をコピーすればよいというものではありません。
テレビやラジオはマスによる体験の共有や認知の獲得に秀でています。本はコンテキストを表現するのに適したメディア。考えながら読み進めるのにもっとも適しています。一方、ウェブは徹底的にフローが高まる。また、パッケージメディアとは違い、情報が断片化します。そんな断片化情報を収集・選択して載せるアグリゲーター(情報を集めて取捨選択して提供するサービスやソフトウェア。RSSリーダーなど)の役割が一層重要視されるでしょう。本当の意味での“編集”が問われる。だから、編集長はDJ的な存在で、そのセンスにすべてがかかっているし、雑誌はその趣向を好む人たちのコミュニティのハブのはず。しかし、情報をストックかフローかで分けると、いままで新聞や雑誌が担っていたフロー、つまり速報性では、ツイッター、ブログを初めとしたウェブ・メディアが圧倒的に優位な立場にあります。逆にアグリゲーターとしての雑誌はウェブのほうが主戦場になり得るでしょうね。