Nikkei Netの記事から。
「製造業、人員になお過剰感 自動車、『10万人超』の可能性も」。また、「景気「急速に悪化」86%、設備や人員「余剰」4割 」とも。
いずれも、嘆息しか出ない。“不況ムード”一辺倒である。
特に、後者の経営者らの景況感をグラフにしたものを見てほしい。ほぼ100%が「悪化」と見なし、折れ線グラフがほぼ垂直に“落下”している。
まさに落下である。不況波の衝撃度と、それが“予想外”のスピードで、津波のようにやって来た感覚が見て取れる。
NIKKEI NET(日経ネット): 景気「急速に悪化」86%、設備や人員「余剰」4割 via kwout
最も読まれている経済紙がこの調子では、シロートの私が何を言おうが世間には影響はない。ただ、それでも、思考や希望を捨てるわけにはいかない。
例えば、下記のような論説は、やや強すぎるオピニオン臭があるものの、貴重だ。
韓国のメジャーな新聞のひとつ「東亜日報」。その日本語版Webサイトから。
以下に少し抜き書きをしておく。
政府で進めているインフラ事業も雇用創出のために重要である。4河川整備事業に対する批判もあるが、大規模なインフラ事業は雇用を作り、景気浮揚の効果を 生むのは、歴史的に過去の経験から証明済みだ。教育や医療、観光、流通のようなサービス産業分野でも、競争力を高め、想像力を発揮すれば、質の高い雇用を多く創出することができる。デンマークのような国では、寄付文化が活性化され、非政府組織(NGO)の分野では15%程度の雇用人材が創出されている。韓国もそのためには寄付文化を活性化し、NGOの透明性と信頼度を高める必要がある。
特に、「教育や医療、観光、流通のようなサービス産業分野でも、競争力を高め、想像力を発揮すれば、質の高い雇用を多く創出」できるというくだりには、強く共感する。政府の施策からか、極端な円安を享受してきた輸出型製造業。このセクターにおけるどんでん返しに、われわれがそろって嘆息しているのは、モラルハザードというものだ。
わが国の主要産業は、すでにサービス産業へと移行している。まさに、「教育や医療、観光、流通」などである。
このサービス産業セクタが、より一層競争力、センスを高め、最終的には生産性を高めること。
これが大きな戦略の柱となるべきだ。
いま、期せずしてそうすべき波が、まさに津波として到来しているのだと思う。