NIKKEI NET中のコーナー「IT+PLUS」の記事から。
「広告費」全般がへこむ傾向は、周知のこと。
マーケティング(広告宣伝活動を含む)は、企業活動の内で、最も短期的に可塑性が高い分野だ。
“止めよう!”と思えば、すぐに止めることができる。
また、組み換えたり、手段を変更したりと、柔軟に手段や方法に手を加えることができる。
例えば、生活物資的なものの売買は、「広告費」ほどのダメージは受けていないようだ。
可塑性が低い分野というものがあるのだ。
今回の世界的な不況で、なぜマーケティングがここまで後退したかと言えば、この可塑性を前提にさまざまな見直しが行われているということの証と理解すべきだ。
また、これまではそのような抜本的な見直しに着手せずに、ここまできたということも言える。
いや、いずれにせよ、見直しの大きな波は到来する。それが加速していると理解すべきだろう。
冷静な見直し議論からすれば、「広告費」は、効果とコストの構造が明示しやすいWebの仕組みに本格的にシフトするだろう。
また、そうした方がいいと思う。
この記事における“予測”はそのような顕在、潜在の動向を踏まえたものだ。
ところが、実感値としては、このような動きはまだまだ、私たちのところには届いていないようだ。
企業活動は、停滞を許さない。とすれば、マーケティングも同様である。
それが、ネットシフトを顕在化させていないのだとすると……。
私たちの前に存在する企業の活動は、いまもなおコスト削減スパイラルから脱し得ていないということか。
いつまでも、経済悲観論の渦に足を取られていては、この悪スパイラルからの脱出がますます遅くなるのだが。