いま、ちまたの話題はMacBook Airだろう。私の周辺にも購入(予約)した人物が現れた。
私自身、現在使用中の黒のMacBook購入から約1年を経たところ。物欲のムシが次なるMacを欲時期ではあった。
MacもWindows Vistaマシンも、厳密には自分の会社の利用ガイドライン上“NG”の要素を抱えている。
つまり、いまは個人的物欲と業務上の必要性と整合しない。
だからこそ、自分自身の好きずきということが全面的な判断材料でしかない。
その意味で、いまのところ、欲しいと思える次なるマイ・コンピュータはMac系以外に見あたらないのだ。
そのようなわけで、口には出さずにきたが、今回のMacworldでの新型機種の発表は待ちに待ったもの。
“薄い(軽量)”、“SSD搭載”などは巷間噂されてきた。したがって購買動機には織り込みずみだ。
あとは、それに加えて、あっと驚く機能やコンセプトがあれば、購買(予約)ボタンを押すぞ……とまで意識を高めてきていたのだった。
残念。(私にとり)嬉しいサプライズはなかった。
価格にはMacBook投入時のようなサプライズがない。デザイン系日本製ノートPCの標準値に沿ったものだ。
大容量SSD搭載(で、衝撃的リーズナブル価格)、でもなかった。
他にタブレット機能があるとかないとか。これもなかった。つまり新しい利用法の提案はなかった……。
さて、はたと困った。
冷静さを取り戻してしまったのだ。Airを衝動買いしては、私の(特に自宅利用を中心とした)コンピューティング・ライフの再設計に支障をきたすと。
問題の第一は、海外を含めた出張(1泊以上の)では、DVD(映画)が“旅の友”である習慣に影響がある。
第二は、80GB容量の少なさ。これは明らかにサブノートの位置づけ。つまり、現在のMacBookリプレイスができない。iTunesやiPhotoの活用はできにくい。ビジネス用に絞るという面では、Paralles DesktopやVMwareの利用でWindowsを走らせるにはこころもとなささすぎる。
基本に立ち返れば、Airの最大の提案はMacエブリウェアということ。
1.3kgは、米国人からすれば“超軽量”なのだろう。
しかし、わが国ではこの重量は、驚くべき活用分野の拡大とはならない。この重量ですでに2スピンドル機さえ存在しているのだ。
さらに個人的な背景として、私にはMacBookも含めてPCを通勤や外出時に持ち歩く習慣がない(前述のように、出張時は別)。セキュリティ面も含めて、いまはPC代替手段が発展してきている。持ち歩かないに越したことはない。
こうなると、Airによる最大の提案が私には必ずしも福音ではない。
やれやれ困ったぞ。即購入に向け盛り上げてきた自分の物欲モードの収まりがつかない。
MacBook Proの上位機種でも考えるか。あるいは、自宅ではエンターテインメントを強化する前提でiMacを再検討するか……。
新たな悩みの日々が始まってしまった。