写真は、毎日.jpより。
この2週間ほど、ずい分と気持ちを高揚させてもらった。
「World Baseball」と言いながら、日韓戦だけでも5試合って、どんな世界一かと思わないでもないが、実力伯仲の相手とまさに接戦を繰り広げたのだから、まあいいとする。
最終戦を経て、我ながら発見した思いなのは、日韓それぞれの監督が残したコメントが対照的であったこと。
勝者ニッポンチーム監督、原辰徳氏は驚くほど謙虚なコメントを残した。
確かにヒットの数が十数本で韓国を圧倒しながら、最後まで競った“白熱の”ゲームにしてしまった側面はある。(攻撃面では)もっとうまい監督さんなら、もっとたくさんの点を取ってあげられたのだろうが、それでも辛抱しながら全員で戦った。(スポーツ報知記事より)
それにしても、さらっとそれを反省できる原氏は、並みの人物ではない。どこか勝負弱さを携えた原辰徳選手の印象を引きずる私には、大いに人間の成長を感じさせるきっかけとなった。
他方、敗者となった韓国チーム監督の金寅植氏は、バッテリーがイチロー選手との勝負を選択したことを悔やむ発言をしている。
「悔やまれるのは、はっきりと敬遠のサインを送っておくべきだったということだ。捕手が変わり、若い捕手が作戦のサインを投手と十分に疎通できなかった可能性もある。(中略)それが悔やまれる」とベンチとの意思疎通がうまくいかなかったことが敗因と分析した。(msn産経ニュース記事より)
このコメントには、いささか驚いた。
確かに「ここで勝負?」という局面ではあったが、最終打席のイチローへの全配球を振り返っても、臭い球を投じ四球となっても良い、という組み立てではなかった。ならばカウントが悪く攻め挙げ句状態になって、途中から監督は指示を変えたのか……。
事の正否を確かめるすべはないが、少なくとも若い捕手カン・ミンホ選手は、大いに傷ついたことは間違いない。